ccr

 

 

PHLSガイドライン

英国においては、 Department of Health (健康省)に附属する Public Health Laboratory Service ( PHLS: 公衆衛生試験所)という政府機関が、イングランドとウェールズにおける病院感染および市井感染、もしくは感染症と伝染病についての調査研究当局となっています。大雑把に言えば米国の CDC に相当する英国の機関といえましょう。

●病院感染防止臨床ガイドライン(1997年7月)

Ward V. et al: Preventing Hospital-acquired Infection: clinical guideline, 1997.

http://www.hpa.org.uk/hpa/publications/publications.htm

(吉田俊介訳、小林寛伊監訳 「 PHLS の”病院感染防止:臨床ガイドライン”の紹介①および②」感染症 Vol.29 No.4 p155-160 および No.5 p195-200 、 1999 年)  

本ガイドラインは、1997年7月、英国の PHLS が出版したガイドラインです。英国においては CDC の隔離予防策ガイドラインのような包括的な病院感染対策ガイドラインが無く、暫定的ではあっても実務的なガイドラインが早急に必要であるとの認識から作成されました。暫定的とはいえ、感染対策の基本的な考え方を平易で明解な文章により表現したものとして参考になります。

内容は以下の6部からなっています。(このうち、1.3.4.5については邦訳あり)

1.手洗い

2.血液・体液

3.中心静脈カテーテル

4.尿道留置カテーテル

5.気管カテーテル

6.経鼻チューブ

基本的な内容は CDC の各種ガイドラインとほぼ一致していますが、医療従事者に法律条文的な規則を提示するというよりも、感染対策の基本的な考え方を理解することによって、医療従事者自らが医療現場において具体的な感染伝播リスクを的確に察知し適切な対策をとれるようになることを期待して書かれた文章であると思われます。